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風月無尽の無何有の郷

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2014/8/1 松風亭 雅山

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夏の盛りですが、暑さを忘れる涅槃の境地の文を示してみたいと思います。


私の余計な駄文が長くなりますと暑さがぶり返しますので、少し関連した続きのようなものは、晩秋の11月辺りに書いてみたいと思います。


中村元の素晴らしい註のみ示します。


『・・・一切の迷いから脱した境地をいう。


「修行者たちよ、そこには地も水も火も風もなく、空間の無限もなく、識の無限もなく、無一物もなく、想の否定も非想の否定もなく、この世もかの世もなく、 日も月も二つながらない。


修行者たちよ、わたしはこれを来ともいわず、去ともいわず、住ともいわず、死ともいわず、生ともいわない。


よりどころなく、進行なく、対象のない処、これこそ苦の終りであるとわたしはいう。


修行者たちよ、生じないもの、成らぬもの、造られないもの、作為されないものがある。


修行者たちよ、もしその、生ぜず、成らず、造られず、作為されないものがないならば、 そこには、生じ、成り、造られ、作為されたものの出離はないであろう。


修行者たちよ、生ぜず、成らず、造られず、作為されないものがあるから、生じ、成り、造られ、作為されたものの出離があるのである。」・・・』


堪能頂けましたら、幸甚で御座います。


秋の清々しさが心待ちの今日この頃で御座います。



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