スペシャルコンテンツ >> 顧問コラム >> 『風月無尽の無何有の郷(松風亭 雅山)』


風月無尽の無何有の郷

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2014/2/1 松風亭 雅山

<<< 早春の浪漫 >>>


早春の浪漫の香りが漂う頃と成りました。


服部嵐雪の


梅一輪 一輪ほどの 暖かさ


など時節によく似合います。


白梅に 明くる夜ばかりと なりにけり


大好きな蕪村(夜半亭 二世:与謝蕪村)の辞世の句ですが、幻想的な詩境にたまらなく浪漫をそそられます。魂魄が、荘子的に永遠の逍遥をするかのような響きが御座ります。


少し早いかもしれませんが、芭蕉の野ざらし紀行の中の


春なれや 名もなき山の 薄霞


なども思い浮かびます。


また、春節の時分でもあります。


春節は、中国四千年の古代の聖帝と儒家がみなす舜が、臣下を率いて天を祭祀した事に起源があるようですが、賑やかな一大行事です。 漢代の神異経・西荒経、南北朝時代の荊楚歳時記等にいろいろな故事などの記載が御座ります。 春節で爆竹を鳴らすのは、春節の頃、西方の山奥に棲むと言われます一本足の怪物が山を下りて人里に来るのを追い払う事が起源のようですが、諸々神秘の御話しは尽きないようです。


さて、歌でいう春は名のみの、・・・まだまだ山は寒いです。


駄作ですが、深山での修業を期して、言葉を並べてみました。


深山期泰斗   深山にて泰斗にならんことを期す


深山結庵修   深山に庵を結びて修す

心清冽身壮   心は清冽に身は壮に

気高望泰山   気は高く、泰山を望み

眼輝仰北斗   眼は輝きて、北斗を仰ぐ




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