スペシャルコンテンツ >> 顧問コラム >> 『風月無尽の無何有の郷(松風亭 雅山)』


風月無尽の無何有の郷

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2013/8/1 松風亭 雅山

<<< 燭を秉りての夜遊 >>>


二十四節気の立秋(今年は8月7日)の初候(七十二候の第37候)は『涼風至る』などと言われますので、駄作を一首


夏の日の 亜麻色かほる 乙女子に 潮騒はこぶ 浜の松風


小麦色の健康的で健全なイメージですが、夜は、また別の顔で訪れます、・・・ここで、懲りずに駄作をまた一首


涼風に 灯火揺らめく 夏の夜 みえ隠れする 白き肌かな


艶やかな灯りから、燭の話をしてみます、・・・本来は、春夜のイメージでありますが、・・・


東洋の文化人・知識人は、大らかに遊ぶ余裕がありました。よく誤解されている陶潜の歳月は人を待たずの勉励も、行楽・歓楽・飲酒などを勉励しているものです。
左党で、毎夜毎夜、夜遊びしている方々には、最高のフォローで御座りまする!
古人に感謝で御座います。
しかも、真に故あっての事だと言ってくれております。



唐 李白


春夜宴桃李園序


夫天地者,萬物之逆旅;

光陰者,百代之過客。

而浮生若夢,

爲歡幾何?

古人秉燭夜遊,

良有以也。

・・・



古詩十九首 之十五


生年不滿百


生年不滿百,

常懷千歳憂。

晝短苦夜長,

何不秉燭遊。

爲樂當及時,

・・・



東晉 陶潛


雜詩十二首 其一


・・・

及時當勉勵,

歳月不待人。


浅学の為せる技でしょうが、真面目を歌っているのは、下記くらいしか思い浮かびません。



宋 朱熹


偶成詩


少年易老學難成,

一寸光陰不可輕。

未覺池塘春草夢,

階前梧葉已秋聲。



高次での(真に良い意味での)脱!真面目!が肝要で、超越(無)の境地/解脱 ⇒ 善に合致と考えます。


月並みな道徳を超えた境地に関しましては、古事記の下つ巻の構成と内容についての下記の
倉野憲司による解説に似たものを見ることが出来ます。


・・・
どの物語を見ても透明であり、朗らかであって、道徳の彼岸にある美しい人間性が端的に素朴に描き出されている。



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