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風月無尽の無何有の郷

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2013/7/1 松風亭 雅山

<<< 水無月から文月へ ・・・ 夢と浪漫 >>>


文月になりましたが、この頃は、二十四節気の夏至の末候(七十二候の第30候)で、歳時記によって表現が少し違いますが、『半夏生ず』などと言われております。


薬草である半夏(烏柄杓)が生える頃と言われるからのようです。また、半夏生という名の草の葉が半分化粧をしたように白くなる頃だからとも言われます。 天候、仏道修行、戒め、農作業、食すべき物なども含めまして、この時節に纏わります浪漫も尽きませぬ。



エディンバラの話が長くなり、先月書けませんでしたが、水無月の末頃は、二十四節気の夏至の次候(七十二候の第29候)で、同様に、歳時記によって表現が少し違いますが、 『菖蒲花咲く』などと言われております。



何れ菖蒲(アヤメ)か杜若、・・・ 確か、源平盛衰記や太平記の由来(世界)で、源頼政が鵺退治の褒美に、鳥羽院の女房の菖蒲前という美女を賜る時の院から出された難題に対応すべく 咄嗟に詠んだ歌に纏わる浪漫のようです。 院は機転と歌に感動し、頼政に菖蒲前を引き渡したらしいです。


頼政は、平氏が専横を極めた時代に、清盛に信頼され、源氏の長老として中央政界に留まり、武士としては破格の従三位に叙せられました。 それまでは、正四位下が、清和源氏が達した最高の官位(極位)ですから、突出の極みで御座りました。


尚、鵺は、頼政の母が息子に手柄を上げさせるべく、母自らが化けたという伝説も、確か愛媛に伝わりますが、古代から中世にかけての深い闇と浪漫を感じます。



また、鵺退治の話は、先々月ふれました皐月闇の時分と決め事のように言われているそうです。


闇と浪漫から夢の話を、・・・


白髪の老婆の夢について記してみます、・・・ 大昔の幼稚園の運動会の時でしたでしょうか。母が前夜の夢で初めて見た白髪の老婆に、運動会のテントで会ったという話を聞きました。今でも、全身に衝撃が走った記憶が、 鮮明に蘇ります。母が未来を先に、夢で見たのです。 当時の秋は、まだはっきりとした四季の秋があり、天高く澄んだ空に、少し冷気が肌を刺す感覚があり、その抜けるような青の冷気の中に、白髪の老婆が、・・・


似たような夢の話をもう一つ、・・・ 海嘯で有名な銭塘江をその海嘯を鎮めるために(+塔の灯りによる灯台の役目も含め)北宋の時代に智覚禅師によって月輪山に建てられた六和塔があります。 その六和塔で、南宋の時代に作られた七階から、銭塘江を家内と一緒に見た時に、戦慄が走りました。家内も周囲の人も動揺に気付いたようです。 数か月前の夢と全く同じ景色なのです。 天に天堂あれば地に蘇杭ありと歌われた文人墨客も多く好んだこの地に何度も来ましたが、この塔だけは登った事が無かった筈なのです。 正に、秋の家内との中国旅行時に経験する事の夢を夏に見たのです!・・・


未来に経験する事の夢、・・・(広義の)パラレルワールドの解釈・考え方などでは、プランク時間の間隔で、量子的分岐が無限の時空を生むなどとも言われることもありますが、・・・ でも、何故行き交えるのか、また何故夢の中で、・・・誠に不思議で御座りまする。 無限の解釈やヒントの候補があるのでしょうが、その中の一つは、余剰次元と行き来出来るとされる閉じた紐のグラビトンを使った重力波通信などでしょうか。



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