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SMYLEvideo GEN.2

SMYLEvideo(Scalable ManYcore for Low Energy computing, video) GEN.2プロセッサは、需要が急速に高まっている画像認識向けのマルチコアプロセッサです。一般に負荷の思い画像認識処理では、数ギガヘルツといった高い動作速度(そして大きな消費電力)のプロセッサ群と数ギガから数十ギガバイトといった大容量のメモリで処理することが多いのですが、SMYLEvideoはその常識を覆します。高々50メガヘルツ(現在のパソコン向けプロセッサの30~60分の一の動作速度)で、パソコン向けプロセッサの数倍~10倍に相当する処理を、高々数メガバイトのメモリ(これまた現在一般的なパソコンと比べれば数千分の一の容量)で行うことができるのです。そこには何のマジックもありません。データ処理の本質を考えれば、従来型のプロセッサが非常に回りくどい処理を行っているために本来のハードウエアの性能を引き出し切れていなかった、そしてSMYLEvideoは素直にハードウエアの力を引き出している、ということができるでしょう。とはいえSMYLEvideo GEN.2 プロセッサも一朝一夕に出来上がったものではありません。GEN.2(第2世代)というくらいなので第一世代、そしてそれ以前の開発もありました。以下に第1世代と第2世代の比較表を掲げます。

しかし、アプリケーションプログラムがなければ、プロセッサも只の箱になってしまいます。SMYLEvideoそのものは非常に広い範囲のアプリケーションを高速化できることが可能なのですが、今回、GEN.2の開発と並行し移動物体検出ソフトウエア(東京大学発のベンチャー、センシングアドバイザーズ株式会社からライセンスをうけています)を試作機に搭載いたしました。車載カメラから側方を監視し、近づいてくる歩行者、自転車、そして他の自動車などを検出可能なソフトウエアです。SMYLEvideo試作機は、HDMIインタフェースに接続されたフルHD(1920x1080p)ビデオカメラからの入力をリアルタイムで処理することが可能となっています。フルHD毎秒60フレーム処理だけでも従来型の画像認識アプリケーションとは一線を画する速度ですが、これは市販のカメラが60フレームに制限されているためで、アプリケーションプログラム自体は毎秒150フレーム以上に相当する速度で動作可能です。下の写真はSMYLEvideo試作機です。

現在の試作機は、大きなFPGA(Field Programmable Gate Array)上で実現されていますが、数量の出るアプリケーションに応用いただく場合にはASIC化して電池でも動作可能なワンチップの半導体にすることができると見積もられています。また、少量アプリケーションでは、量産型のFPGAデバイスに焼きこむことで、イニシャルコストと設計時間を抑えて高速な画像認識装置を作ることも可能です。この機会にSMYLEvideo GEN.2をご検討ください。